グリンデルワルト滞在記8月9日〜13日 5日間

【 グリンデルワルト移動 8月9日 】
朝早くグリンデルワルトへ移動する、朝食を早く済ませ、ロビーに集まる。まだ陽は 出て無く薄暗い。電気自動車にて荷物を、駅まで運んで貰い、私達は歩いて向う。駅で荷物を カートに乗せ、始発電車にてツエルマットを後にする。ゴトゴトとタッシュまで揺られながら 行く、駅では観光バスが待っている、わずか20名足らずで大きなバスだ、テーブルが4ヶも 有るデラックスなバスでビックリ。
 バスは一路レマン湖に向いひたすら走った、バスの中は顔見知りばかりで、賑やかに食べた り飲んだり、和気あいあいで楽しく、バスはレマン湖のほとりに有る、シオン城に到着し、こ こで1時間ほど休憩となる。切符売り場には日本語のパンフレットも有り、日本人も多く来る のだろう。観光順路に従い、薄暗い城内を見て歩く、王室、食堂、牢獄、と1時間では足りな い、最後は走って回る。城内はジメジメして涼しい感じがしたが、外に出ると暑く夏の日差し が待っていた。
 再びバスはインターラーケン目指して、アウトバーンを飛ばして行った。この辺はいかにも スイスらしい、風景家並みが続いた。昼ごろ村全体が城に成っている言うお城に着く。村に入 るとメインストリートが有り、両側に土産物屋が並び、映画のセットの様だ。それぞれ思い思 いのレストランに入る、ビールを飲みながらメニューを見るが、分からないドイツ語の様だ。 オムレツだけ分かり注文した。ビールもオムレツもけた違いに大きい、ほろ酔い気分で歩く、 城内には入ろうとしたらちゃっかり入場料を取られた。
       
            【 シオン城 】
庭も綺麗に手入れされ、城内の窓はステンドグラスで飾られとても綺麗だ。城から廻りの村の 家々を見ると、緑のジュウタンに家が建って居る様だ。平和でのどかな感じで、心が休まる思 いがした。
 再びバスはアウトバーンに戻り、インターラーケンからグリンデルワルトに向う。高所に位 置するとはいえ思ったより涼しく無い、バスはホテルアイガーの前に止まる、正にアイガー北 壁が目の前に見え眺めの良い所だ。部屋で一息ついてから、同部屋の吉野さんと銀行に行き両 替し、駅でホリデイカードに日付を入れて貰う。スーパーに買い物していると多賀谷さん、松 井さんに合う、今夜はホテルの部屋で食事をしようと誘われ、仲間に入れて貰う。明日、明後 日の行動食を買いホテルに帰る。両人の部屋では食事作りが始まっていた、良い匂いが漂う、 部屋の作りは同じだ、ベランダでアイガーを見ながらの食事は最高だ。第1段、第2段と食事 が進んだ頃、道路を歩く毛塚夫婦発見、上に呼び付ける、持参のワインで再び飲み始める、私 はすっかり足がふら付き高山さんに笑われる。盛上がっている頃、ツワーリーダーの武川さん が来て、明日のメンヒ登山説明とガイドの話に来たがそのまま居座り、飲み始めてしまう。ガ イドの噂話や、クライミングジャーナル(武川さん編集長)の話などや、主催の藤原さんの昔 話など聞いていたら、目の前のアイガーが次第に夕日に染まり出す。明日に備えて戻り準備を する。

  【 村全体が城に成っている言うお城 】

         【 城にて涼む 】

       【 アイガーの夕日 】
【 メンヒ登山 8月10日 】
 朝起きた時天気は良かったが、食事を済ませホテルを出発する時、パラパラと雨が落ちてき た天気が悪くなるかと思いながら駅に向う。7時30分発に乗り込む、左側がアイガーが見え るから良いと聞いていたので左に座るが、グルント駅でスイッチバックしてしまい、逆になっ てしまう。クライネ・シャイデック駅に着くと、アイガー北壁が真正面に見え、更にメンヒ、 ユングフラウと北壁が並んで見える。

          【 クライネ・シャイデックからメンヒとアイガー北壁 】
 ここで電車を乗り変える、インターラーケンから来る電車に乗るがすでに満員状態、、どう すると思っていたら、追加車両を連結したので、座る事が出来た。ゴトゴトとゆっくり出発し た、大きく右に廻り込みメンヒの真下まで廻り込む、再び左に廻りトンネルに入って行く。 トンネルに入ると、車内放送が流れアイガーの紹介がされていた。一番最後だったが日本語の アナウンスがあり納得。最初のトンネル駅アイガーバンド駅に着く、ここで10分の停車時間 が有る、ホームに降り岩場の窓から北壁が手に取るように見える、真下まで覗く事が出来る。 ルートの紹介板には、「日本人ルート」が有り今井通子の名前が出ている。発車のベルが鳴り 急いで乗り込む、急な登りを再び電車はのんびり走る。二つ目のトンネル駅アイス・メールに 着く、ここは南側にあたり一面氷の世界だ。氷の駅を出ると終点ユングフラウヨッホ駅に着く 、世界中のいろいろな人達がいる、一路アレッジ氷河の出口を目指している。トンネルを抜け ると一面の銀世界、ここからメンヒ登山が始まる。
                 
                    【 メンヒ登頂記はここを見てね 】
 明日はユングフラウにアタックするのでメンヒ小屋に向う。トップは私からガイドのチャンス ポール氏に変わり、私は最後尾に廻る、吹雪きの中小屋が見えた時ホットした。小屋は高台の 所にしがみ付く様に建っていてビックリ、アイゼンを取り小屋の中に入る、12時45分である 食堂の中で5〜6人が寛いでいた。なかなか感じの良い小屋だ、濡れた物をテーブルや椅子に 広げ乾かす。  コーヒーを頼んだら、何とどんぶりで出て来た、これで2フランとは体を温めるには十分で あった。暫くすると吉野さんパーティが入って来た、ヨッホ駅にすぐ帰らず寄り道したらしい 、外は吹雪きなのでお茶を飲んですぐに帰った。
      
     【 岩場の窓から北壁を見る 】



 
     【 トンネル駅ユングフラウヨッホ駅 】
【 ユングフラウ登山 8月11日 】
 薄暗い部屋を4時に起き、静かに出て食堂に向う、朝食はいつもと同じパンとコーヒーで簡単に 済んでしまう。ポール氏は下で準備を始めている、私達も急いで準備を行う、パッキングをしてい ると、毛塚さん夫婦も食事にきた、出発の合図をして5時に出た。
          
   【 ユングフラウ登頂記はここを見てね 】     【 右がメンヒと左がアイガー 】
 まだ10時45分昼には時間が有る、氷河宮殿でも見に行こうと、駅構内を通り抜け矢印の通り に進む、氷河を刳り貫いた氷のトンネルになっている、あまりたいした所ではなかった。流れに沿 って進むと展望台に出た、大勢の観光客で賑やかだ、皆寒そうに着込んでいたが、我々2人は薄着 のままだった。ここで暫くのんびりし、最後の山となったユング・フラウを見て、余韻に浸って居 た。
 昼でも食べ行こうと駅に向う、レストランはセルフサービスと二つに分かれていた、自分の好き な物が取れるし目で見て分かるのでセルフにした。店内は色々な国の人達で騒がしい、とても落ち 付いて食べる雰囲気では無いが、しかたが無い。
 帰ろうとホームにいったが、今度の電車は満員で乗れないとの事、2時間後の電車になってしま う。再びアレッチ氷河のSKI場に足を向けて見た、風の当ら無い所でのんびりして居ると、メン ヒから武川さん、関山さんが帰って来た、偶然に会い皆して残りの行動食、飲み物を出し店を広げ る。電車の話をして暫く寛いだ。
 再び駅に向い今度は乗る事が出来た、満員電車はゆっくりと走り出した、クライネ・シャイデッ ク駅に着くと降りてみた、天気も良くこのまま帰るのはもったい無い、アイガー北壁を見ながらカ フェで寛ぎ、のんびりした。天気も良く、眺めも良く、ビールも美味い、1時間ほどしてからグリ ンデルに帰った。
 ホテルにはだれもい無い、ハイキングに行っているらしい。風呂に入ってから、町の中を一人で ぶらぶらと歩いた、日本人観光客が多く目に付く、服装も身なりも良い、私は短パンにTシャツと サンダルでとても観光客には見えないのか、店や道を尋ねる人がいて話をしてビックリしていた。
 食べ物でも買いにスーパーへ行く時吉野さんに会う、暫く立ち話しをしていると、武川さん、伊 藤さんが食事に行くらしく一緒に同行した。スーパー横のレストラン、ここはガイドブックにも載 っているらしく日本人も多い、メニューは英語も有ったが良く分らなかった、同じ物を注文し分る 物だけ好きに頼んだ。後から多賀谷さん、松井さんらも現れ次々と入って来た。今日はフェルスト からハイキングに行った様だ、私も明日そこへ行くことに決めた。先にレストランを出てホテルに 帰る。今夜はぐっすりと寝る事が出来そうだ。
      
           【 氷河宮殿 】



 
            【 メンヒ 】
【 フィルストからシーニゲ・プラッテハイキング 8月12日 】
 夜速く寝たせいか朝早く目が覚めた、天気は上々である。朝食時は全員集まり、今日はあそこに 向こうにと、話が盛り上がっていた。多賀谷さん、松井さんは、まだマッターホルンを捨て切れず にいて、ハイキングに集中してる様だ、今日はミユーレンの方に行くとか、私は一人でフィルスト からハイキングに行く事にした。
 8時30分にホテルを出て、フィルストのリフト乗り場に急ぐ。チケット売り場で行き先と片道 分を言って買え「フィルスト、ワン、ウエィ、ワン」。リフトは横向きに乗り、正面にはべッターホ ルンを見ながら、ぐんぐん高度が上がって行く、途中の中継点でも降りずに、上のリフトの行く事 が出来る。グリンデルワルトの村も見えて来た、30分も乗り続けやっとフィルスト駅に着く、駅 前で方向を確認してから、ファウルホルン目指して9時15分に出発する。
 緩い登りを歩き始めると直ぐに牧場に入る、牛を見ながらのハイキングとなる、暫く行くと牛が 道を塞ぎ先へ行けない、牛を縫う様にして先を急いだ。なにやら騒がしい一行に出会い、全員黄色 いザックを背負い歩いていた、少し登り気味だったが一気に抜き前に出た、するとかすかに後ろか ら、「あの人日本人よ」聞こえてきた。旅行社のハイキングツアーの一行日本人丸出しで騒がしい、 そんなことは直ぐ忘れて、先の長い私急いだ。
 左を振り向けば、ベッターホルン、シュレックホルンが高く聳えている。奥にはアイガーが見え るがメンヒ、ユングフラウはアイガーに隠れて見えない。ひと汗かいた頃バッハアルプツゼーに9 時50分に着く。

        【 バッハアルプツゼー 】          【 ベッターホルンとシュレ ックホルン 】
湖畔にはまたまた大勢の日本人が居る、ついでだからシャッターを切って貰おう としたら、「国井さん、国井さん」と呼ぶ声がした。まさかツアーの中に知っている人が居るかと思 った、奥の方から伊藤さんが出てきた、今日はかなり前に出発し、ここで長い事居たらしい、一日 いても飽きない眺めである。
 
    【 バッハアルプツゼー湖畔 】          【 ベッターホルンとグリン デルワルト 】
 ここから一緒に行くことにした、ファウルホルンの登りはあまりきつくは無かったが、残雪も残 っていた、少しペースが速かったせいか山頂の登り口で、このままシーニゲ・プラッテに行くとの 事、ここで別れ最後の辛い登りを一気に登りきり、山頂のレストランで一息入れる。チョット高い コーラを注文し大休止することにした、レストランのベンチからは、アイガー、メンヒ、ユングフ ラウが見える様になる。
  
    【 ファウルホルン山頂レストラン 】         【 アイガー、メンヒ、ユ ングフラウ 】
 ここに泊まってのんびりしたらいいだろうと思いながらも、15分程休んで11時に、シーニゲ ・プラッテを目指して、走る様に先を急いだ。ファウルホルンまでは牧草地の中を歩いてきたが、 ここから先は岩場の多い道が続く、グランドキャニオンの様な絶壁の下を通りかなり下りた所に、 尾根に挟まれたよ様な所にベェーベルヒュッテが有った。ここでは数える人ほどが休んで居た、チ ョット一息入れて11時50分に出発した、このヒュッテを越えると又牧草地が続き、羊の放し飼 いでカウベルが、カンカンと鳴り響いている。牧場の境界には柵が有りハイキング道にも柵でドア ーが付いて、自分で通り抜ける様になっている。
 行けば行くほどアイガーに回り込む様に進み、アイガー、メンヒ、ユウグフラウが並ぶ様に見え て来る。尾根もだんだん狭くなり、お花畑も多く咲き乱れて気分は最高だ、すれ違う人は外国人ば かりで、何語であいさつしたら良いかくだらない事で悩みながら歩いた。
 シーニゲ・プラッテが見える高台まで来ると大平原になっていて、ハイキング道は尾根沿いと、 草原の道と分れどちらでも行ける感じだ、下を回ったほうが速そうだが、眺めが良さそうな尾根道 を選ぶ、右下にはインターラーケンが見え青い湖が二つ見えた。
  
    【 インターラーケンとブリエンツ湖 】       【 インターラーケンと トゥーン湖 】
この辺は熱いせいか水着でハイキングする女性が多く見られた、そう言う私も短パンTシャツに変 えていた。途中沼地の様な所に白い花が咲いている所が有り行って見ると、水は枯れていたがワタ スゲが群生していた、この辺も花が多く実に気分が良い所だ、お花畑を前にアイガー、メンヒなど バックに絵になる風景である。
 
  【 お花畑アイガー、メンヒ、ユングフラウ 】    【 お花畑アイガー、メンヒ、ユン グフラウ 】
 シーニゲ・プラッテ駅に近くなると人は多くなり、高山植物の花を見る観光客で賑やかになって 来た、1時45分に駅に着く。
      
   【 フィルスト方向とベッターホルン 】 

       
      【 帰り見るファウルホルン 】 

       
    【 ブリエンツ湖とサジスタールゼー 】 
   
   【 シュレックホルンとアイガー 】 
   
   【 アイガー、メンヒ、ユングフラウ 】 
   
【 ラウシャーホルン支尾根とシュレックホルン 】
駅には丁度電車が来ている、直ぐ乗って帰るかレストランで食事して帰るか迷ったが、電車が 混んでいるので休んで行く事にした。チケット売り場に行ったら伊藤さんが居た、インターラーケ ンまで行くとの事私も行くことにする。スイスホリデーカードが有るので、登山電車のベルダース ベルまで切符を買う、登山電車は2時にゆっくりとインターラーケンに向い下りて行く。
 3時にベルダースベル駅に着く、しばらく待ってインターラーケン行きの電車が来る、始めてス イス国鉄に乗る、ホームも無ければ改札も無い、来た電車に乗るだけで20分程で着く。