シャモニ滞在記
【 レマン湖の噴水 】 【 シャモニ 】
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【 ド・ソーシュールとバルマ 】
【 指差す先がモンブラン 】
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7月27日〜8月 3日 6日間 8月13日〜8月17日 5日間
【 シャモニからモンブランを見上げる 】
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【 成田からチューリッヒへ 7月27日 】
7/27、狭山を6:30分に出る。上野駅で多賀谷さんと合流し、京成上野に向う。空港駅からタ
ーミナルに向うバスで、荷物検査、パスポートチェックが入る。南ウィングに11時に着き、大韓航空
チェックインカウンターにて、富士山で高度順応訓練に来ていた人達と、再び会う。ともしびの小松原
さんが、見送りに来てくれた。荷物を預けてから暫く時間が有る、免税店をぶらぶらしてから、機内に
乗り込む、中にはカラビナを持ち込み、金属探知機にかかり全部調べられていた人がいた様だ。
1:30分滑走路に動き出す、大韓航空南廻りにて1:45分に離陸する。日本とも別れる事になる、
暫くすると左手に富士山が見えてきた、南アルプスも真下に見える。3時に機内食が出て来る、食事が
終わる頃、ソウル上空に着く、3:40分にソウルキンポー空港に着陸。ここでチューリッヒ行きに乗
り換える、出発が7:00なので3時間待つ、ゲート前で韓国のプロ野球を見て暇を潰す。韓国人も、
日本人も見分けが着かない、7:10分にソウルを飛び立ち、一路バーレン空港まで、長い機内生活が
始まる。時計をスイス時間に会わせる、現地は12時で、サマータイムが有り7時間の時差となる。こ
れから以後スイス時間で時計が動く、1時には空は暗く成り、夕食が出て来る、長い夜の眠れぬ時間が
続く、機内では訳の分からない映画を上映している。23時30分に、バーレン空港に着陸する、砂漠
の中に有り、イルミネーションが碁盤の目の様に並びとても綺麗だ。一旦機外に出る事が出来、空港の
免税店など見て歩く、日本製の商品も意外に多い、空港内はとても綺麗で、アラビヤ文字ばかりで異国
を思わせる。
【 バーレン空港 】
1時20分バーレン空港を離陸する、次はジェッタ空港に向う、2時には食事が出てきて食べるのに忙
しい、ジェッタ空港はアルコールの持ち込み禁止の国、一度スチワーデスに全て預けて下さいと、アナ
ンスが有り上手な日本語だった。2時30分ジェッタ空港に着陸する、機外に出る事は一切出来ず、機
内で待機するのみ、ドアーが明けられ砂漠の熱風が、機内にどっと入り込み、灼熱地獄の様になる。出
入り口には機関銃を持った兵士が、にらみを効かす。機体の廻りは軍の戦闘機がならんでいる、機内食
等積み込みをして直に、4時30分にジェッタ空港を出発する、離陸の最中から高度が上がるまで、戦
闘機が常に横に並んで飛んでいた。
チューリッヒまではまだまだ時間が掛かる、もう飛行機に乗っているのがうんざりして来た、世界地
図を見て日本から遠くへ来てしまった実感が出てきた。最後の食事(5回)が終わる頃、外は明るく成
り、白い山々が遠くに見えている。8時40分チューリッヒ空港にやっと到着した、成田を出発してか
ら33時間の長い空の旅も終わり、大地を歩くのが一番、ヨーロッパ諸国初めての入国となる。
【 チューリッヒからシャモニ 7月28日 】
スイス入国は簡単に終わり税関も、ほとんど素通りいよいよアルプスの旅が始まる。50SFrを両替
しバスに乗り込む、豪華な観光バスは一路ジュネーブへ向アウトバーンを走る。車窓は牧草地が広がり
点々と家があり、日本の風景とは違う。途中サービスエリアにて昼食を食べる、目の前には湖が広がり
眺めは最高だ、メニューはドイツ語のみで分からない、藤原さんが薦める定食を注文する、今までアラ
ビアの機内食だったので、なかなか美味かった。12時50分ジュネーブに向け出発する、暫く走ると
レマン湖が見えて来る、バス駐車場からモンブラン橋へぶらぶら歩く、土産物店のショーウィンドウに
は日本語が目立つ、レマン湖の大噴水もチョット遠く迫力が伝わらない。
【 レマン湖の大噴水 】 【 今井通子さんと記念写真 】
2時40分シャモニへと出発する、途中で今井通子がバスに乗り込んで来た。ジュネーブを出ると直に
国境になり、バスはほとんどフリーパスでフランスに入国した。シャモニの近くまで来ると岩山が多く
成り、雪を被った山々が見えて来た。4時にシャモニのホテルに着く、ホテル前にて今井通子さんと写
真を撮る。
部屋にて一息ついてから、6時ごろスネルスポーツにサブザックを買いに行った、日本人店員の神田
さんは忙しい様だ、日本には出まわってないフランス製ラフマのザック455Ffrでを買う。中平屋に
夕食を食べに行く、あまり美味く無く高かった。8時を過ぎても空は明るく、山には日が当たっている
、いつに成ったら夜に成るのか、長い移動も終わり、大の字になって寝れるのは本当に楽である、シャ
モニの一夜はアッと言う間に過ぎて行った。
【 アルジャンチェール氷河 7月29日 】
前日の疲れのせいか良く眠る事が出来た。窓の外は青い空が眩しいモンブランには雲が掛かっている
、今日の予定はロープウェイにて、エギュード・ミディまで上がり、バレブランシュに降りトリノ小屋
まで行き、イタリヤ側まで行く。
朝食を済ませホテル前に集合し、ロープウエィ駅に行ったが、風が強く動いていない暫く待ったが、
今日はだめだろうと判断し、場所を変え、アルジャンチェール氷河に変更する。
シャモニのバス乗り場へ行き、ツール行きのバスで7km程行くと、この村がアルジャンチェールで
ここから、ロープウエィに乗りロニアンまで登って、更にグランモンテ展望台まで上がる。風が強く暑
かった下界が嘘の様に寒さが身に凍みる、ここで登山の準備をし氷河まで降りる、氷河でザイルを結び
コルまで下ると風がまったく無くなる。暫く振りのアイゼンで最初は足がおぼつかないが、少し歩いて
慣れてきた。眼下にアルジャンチェール氷河が見えて来ると、クレパスが次第に多くなり迂回を強いら
れる、時にはクレパスの飛び越えも有り、誰かさんは得意の悲鳴をあげる。
アルジャンチェール小屋に行く予定だったが、天気があまり良く無く休んだ後直下山する事にする、
今回ガイドをしてくれた、福王子さんの山の話や、カモシカ同人の話、ヨーロッパの話など休憩中にい
ろいろ聞き出す。アルジャンチェール氷河を左岸沿いに下りて行くと、クレパス、セラック、岩場の通
過など、緊張する所も有りなかなか面白い所で有る。廻りの山々は次第に雲を従え、姿を隠そうとして
いる、左右の山々から氷河が鋭く落ち込み、日本では見る事の出来ない風景がここに有る。氷河が荒れ
はじめるころロニアンのロープウエィ駅に向う、ハイキング道に廻り込み、お花畑の道をルンルン気分
で歩くが、次第に雨が降りだし急ぎ足で駅に向う、雨も強くはならずお花畑を横断し終わる頃、駅が見
えてロニアンに着く。
ここでガイドに交通費50Ffr、ガイド料5000円を支払う。村に下りてからバスが来る間に、ガ
イドの福王子さんと話をしたら、以前今井通子と狭山のホンだに講演に来たらしい、その時私も講演を
聞いた。
昨日はアルプスホテルの都合で、変わりのデリシャスホテルに泊まったが、荷物はアルプスホテルに
移っていた、部屋は3人で、群馬からの吉田さん、川崎からの沖原さんと同室になる。今夜の夕食はホ
テルの部屋で行うとの事で誘われ、多賀谷さん、松井さん、土田さんの3名の女性と4人で始める。山
屋の女性とあってコンロまで持参するとは凄い、サラダや、ワインが物凄く安い。
今夜は7時から、明日のモンブラン登山のミーティングが有る、日本人ガイド、フランス人ガイドが
数名来ていた。荷物の量、高度障害等、注意事項とグーテ小屋の説明が有った、初めての登山ともあっ
て、いろいろと質問していたが、どれもたいした質問ではなかった。明日の朝早く出発するので部屋に
戻り、装備の確認とパッキングをして、3人で雑談してから寝た。
【 モンブラン登山 7月30〜31日 】
朝早く起き、ホテルからバスにてサン、ジェルベ駅まで行く。ここから登山電車の始発に乗り、貸し
切り状態で一両に全員乗り込む、のんびり、ゆっくり急坂を登って行く。見上げていた山々も次第に下
に見る様になる、岩尾根の急な所に出ると終点、ニ・デーグル駅(2372m)に着く。
出発準備をして早々に歩き始める、先頭にガイドが行きその後に、私が歩き後に多賀谷さんと3名で
パティーを組み、ハイカーと共にガラ場をテートレースまで歩く、丁度2時間で小屋に着き中に入る、
ココア(チョコラ)を飲み、行動食を食べ一息入れる。ガイドは大量に飲み、食べなかなか出発する気
配がない、速く着いた方なのにほとんどのパティ-は出発して行った。廻りに雲が出始め雰囲気が悪く成
って来た、外で準備をしているとガイドが出て来て、出発の合図を目で促す。他のパティーはアイゼン
を付けアンザイレンしている、何もしなくて良いの一言で出発。暫く登るとクロワールのトラバースに
出る、ここでヘルメットをかぶり、アンザイレンし準備をしている時、大きな落石が有った。クロワー
ルは素早く渡るのが何より安全だ。ここを過ぎると岩場の登りが暫く続く、ひたすら高度を上げて行く
のみで有る、1時間ほど登ると雪が降りだし、とにかく急いでグーテ小屋に行きたい気持ちが足を速
くする、途中多くのパティーを抜いて2時間程で、銀色に輝くグーテ小屋に着く。ザイルを解き雪を払
って中に入りひと安心。
【 銀色に輝くグーテ小屋にて 】
小屋の中では多くの人達が、飲み食いし話に夢中になっている。次第に多くなってくる日本人に不思
議な目で見る、ガイドがベットを予約して有ると案内してくれ、一息入れてから次第に上って来る仲間
を向える。みんな全身真白に成り冬山の世界だと騒いでいる、夕食までまだまだ時間が有り、松井さん
、多賀谷さんの間だに入り両手に花か同かはともかく、それぞれの山の会の話で盛上がる、このころ既
に高度障害が出始め、頭が痛い、気持ちが悪いなど言い出す。
長く待った夕食時間が来た、テーブルに座ると水とワインが出て来る、出発する時アルコール類を飲
むと、高度障害が酷くなるか注意する様にと言っていたのに、出すとは同言う事かと思ったが、躊躇わ
ずに飲んだ。水分は多く取ったほうが良いので、水は誰もいっぱい飲んでいた。最初にスープが出てき
て、次に肉と豆の煮物が来てきた、頭が痛い、食欲が無いなど言う人がいてその人の分まで食べた。私
はデザートまで有るとは思わなかった、苦しいながらもしっかり食べた。ベットに戻り寝ようとしても
外はまだ明るい、8時に寝ようとしても無理である。
【 モンブラン登山出発 7月31日 】
【 モンブラン登山はここを見てね 第2アタック登頂 (8/14) 】
早朝2時に小屋の人が起こしに来ると言っていたが全然来る様子も無く、外は吹雪きで有る。今日は
無理だと言っているらしい、フランス語らしく何を言っているか分らない、再びベットの中で不て寝を
する、次第に騒がしくなり朝食となる、今回登頂はあきらめ下山する事に決める、小屋に残って天気の
回復を待つ手も有るが、次の日の予定も有るし仕方が無い。
雪が小止みになった頃を見計らい、多くのパティーが下山して行く、ある程度トレースが付いた頃に
外に出て、ヘルメット、アイゼン、ザイルを付けて下山を始める。私が先頭を歩く、20分程降りると
先行のパティーに追い付き、渋滞に成っていた。ガイドがたまりかね私の前に来て、ルートを外れてす
いすい降りて行く私も仕方なく付いて行く。40分位で殆どのパティーをごぼう抜きにし、テート・ル
ース小屋に着く前に先頭パティーに追い付いた、ガイドも付いて来た私達を見てうなずいている。小屋
の手前でヘルメット、ザイルを解く、ガイドと3人で記念写真を撮る。
【 ガイドと3人で記念写真 】
当然小屋に寄ると思っていたが
す通りで、登って来た道とは別で、氷河に向って降りて行く、相変わらずガイドは勝手に先に行く、ア
イゼンはダンゴになり始末が悪い。途中でアイゼンを外していると2番手のパティーが来た、一緒に降
りて行くがこのガイドも先に行く、大きな氷河に出る前にトラバースして岩場に出る。ニ・デーグルの
駅までガイドを追いかけひたすら歩く、駅ではガイドの持成しを受け、速さにビックリしていた。
電車を待っていると3パティー程降りて着た、その中に松井さんが居た。登山電車をベルビューで降
り、そこからロープウエィでレ・ズーシュまで降り、更にバスでシャモニもで揺られる。
午後はシャモニの町を見て歩き、土産物など買う、夜はマウンテントリップ主催で残念会が行われて
中華のレストランにて食事をする、麺類以外は割りと美味くなかなかの味をしていた。日本人ガイドも
来ていて、いろいろ山の自慢話を聞かされる。星空を見ながらアルプスホテルに帰る。
【 メールド・グラス氷河 8月1〜2日 】
【 メール・ド・グラス氷河とグランド・ジョラス北壁の周遊・レム北北東稜はここを見てね 】
レム北北東稜のクライミング後シャモニの町に帰る。
ホテルに帰ると殆どの人達が帰って来ていた、今日はシャモニ最後の夜皆で食事に行こうと誘われる、
フロントに藤原さんが居て、レムはどうだったと行ってきた、帰りの早いのにビックリしている様だ。
「とても良かったですよ、2時間程度で登れました」の声に驚いていた。
部屋に戻り食事に行く用意をしてから、みんなと合流し、夕焼けを撮りに行こうとシャモニの町を、
ぶらぶらしているうちに、関西なまりの日本語が話せる店員がいるとゆうレストランに食事に行く、本
日のメニューを頼むが、魚料理が有ると薦めるが、不味そうなのでみんなはやめる、デザートのアイス
クリームがとても大きくビックリ。ほろ酔い気分に成っている頃、赤い針峰群が紅く成りだし急いで、
プラの礼拝堂まで走って行くが、途中で最高調になり、ブレバンやドリューなど紅く成っている所を撮
る。プラに着いた時はすっかり暗くなり、礼拝堂の明かりが綺麗だ、根性で撮る。
帰りはすっかり暗くなった国道をみんなでシャモニへ急いだ、明日はツエルマットに移動で、朝が早
い荷物をまとめる、バスの移動だから別に構わないと、夜遅くまで話は尽きなかった。
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